米国突入を図る不法移民キャラバンの真相。 / by Toshi Chino

現在Mexicoを通過中の大群は初めの8千人ぐらいから本流は5千人ぐらいになったみたいだ。支流は何本あるのか?その人数は不明である。 (最新の情報)
この大部隊はそもそもどうして出来たのか?
最近の不法移民群は中米トライアングルと言われるホンヂュラス、ニカラグアそしてエルサルバドルから多くなっていると言う。もちろん相変わらずメキシコからも来るがTopの座は奪われたとの事だ。
わずか3週間前に突然編成された巨大キャラバンの仕掛け人は、元ホンヂュラスの下院議員で今はRadioホストをしているBartolo Fuentes という男だ。
若い時に米国やMexicoから強制送還になった経験もあり移民の話題もRadioで流していたが彼のFacebookでも目的地米国にたどり着く前に強盗や外国の移民官や警察に脅されて持ち金を皆奪われる経験を目の当たりにしているので大きなキャラバンを組んで行くべきと訴えた。確かに大軍勢だと誰も手を出さない。というかだせないのだ。出した方が群衆にやられるからだ。
この新しい時代のインターネットでの呼びかけは不法移民で米国を狙う人にあっという間にアピールして約二百人ぐらいがこの呼びかけに応じた。彼はこれは誤報だと後でFacebookに書いたが、経費もある程度は負担するとの報道が出て、さらにあっという間に人が集まった。通常子供や女性は米国にたどり着く前に餌食になるので皆参加したくても出来ない状態だったが300人−500人のキャラバンだと敵がいないので多くの女性や子供も加わった。
11月6日に中間選挙のある直前でのこの現象はロシアの選挙妨害の陰謀だの、Trump氏のいう中東の過激テロリストが加わっているとか、避難民が国外にあふれ出ているベネズエラが自国の不要な貧者を国外に出すべく金銭的な援助をしているとか、超大金持ち(Billioneir) のGeorge Soros (民主党最大の政治献金者)が影で仕掛けた?とかの諸説紛々が出回っている。
しかし実際は政治的な目的は皆無でほとんどの若者男女と子供は教育がなく、将来まともの生きてゆく可能性が少ない連中だ。貧しい若者はほとんど仕事がなく、お金を得るためにやれることは麻薬を売ることだ。こうして麻薬がますますギャング化して警察力がないので平気でナワバリ料を取り、断ると殺され危なくて生きていけないと言う。
しかしこう言う貧しい国でも皆が絶望の人生を送っているわけではない。ただ職を持っている人は絶対にそれを必死で守り、少ない収入の中から生きるために力のある人に賄賂を贈り、そのため税金までも公然とごまかしが蔓延して社会だ。経済は常に落ち込み、少ない富をラッキーな人(主にSpain人が祖先の白人)だけが分けあって生きているのだ。ここから落ちこぼれた貧民は生きる希望を失い、北米大陸で一番豊かな米国に押し寄せるのだ。
キャラバンはメキシコに入る時一応入国管理の役人が阻止を企てたが何しろ10人20人でなく5千人近いのですぐ諦めた。キャラバンの歩く道にはたくさんの川があるが、そこは密輸移民のBusinessをしている連中が大挙押し寄せ大型ゴムボートで川渡しを手伝って居るそうだ。
通常の密輸では30人、50人の規模ではそれ相当の川渡し料を取るが何しろ数千人がお客なので大幅に割引、バス会社も大幅Discountに出た。通常では満席で運行することはまず無いが、このケースでは満席で数百回の運行だ。
そしてこのキャラバンに加わっている連中同士でお互いに金銭的にも助け合い、メキシコの貧しい農村部でも街道を通る今まで見たこともない大群衆に水やソーダそして食べ物をグループに分けて恵んでいるのがロスのテレビで報道された。
テレビのインタビューで皆 ”私たちは好きで故郷を捨て、国を捨て言葉も違う米国に行くのでは無い!これ以外に生きてゆく方法が無いからだ!
メキシコに入る時は約5千人だった群衆は本流が現在4千人で支流ができ米国国境に近ずく予定だ。米国にたどり着くまでが生きるか死ぬかだった小人数の不法移民団と違い、この規模の人数になると全く安全だ。病気になっても皆が助けるし、そこの市町村の病院でも手当をするからだ。もしこれをやらないと多数の屍をそこの街で処理しないといけないからだ。そうはいっても脱落者も多く出始めた。それは毎日炎天下と時々雨の降る道中で疲れてきた人が多く出始めた。そして毎日道端での野宿で虫に食われる子供が続出。米国国境はさらに今までより遠く、軍隊派遣というNewsで亡命がもっと簡単と言われるメキシコでとにかく数年を送り、それから米国!というグループも出来始めた。
Trump大統領はすでに米軍を国境に配置して阻止する命令を出した。と言うのはこれらの群衆は自国のパスポートを持たず、入国理由はほとんどが”Asylum”という亡命目的だからだ。米国のいう亡命はその国での政治的理由で帰国すると生死に関するというものだが、ただ貧しくて、ギャングが横行して危険で生活が脅かされているという理由では亡命の定義にならないと最近結論を出しているからだ。
そして安く、安全でしかもグアテマラそしてメキシコの移民官のチェックを受けず大群での米国入国計画をNetで知った連中が第2のキャラバンを発起中だとか?
インターネットは信じられない大多数を短時間に集めて、昔では考えられなかった事態を引き起こす。少し前にはその威力を”ポケモンGO”というスマホゲームで見せつけられた。世界同時に何十億の人がPlayするゲームなんて誰も思いもしなかった。
Mike Yamamoto